後書き

 こんにちは。沙倉藍です。長々とつきあって下さった皆様、本当にありがとうございました。
 やっと、本当にやっと最後までこぎつけました。当初はせいぜい3〜4話の予定だったのですが、クラウスもマリアもそれを許してくれず、文字どおり「全力で」書く羽目になりました。終わってみれば10話を数える中編となっております。
 この話のタイトル、本当は「Sophia of Luna」とつけたかったのですが、本編で使ってしまっていたので、泣く泣く意訳しまして、こうなりました。もっとも、本編で「Sophia〜」を書いてた頃は、この話が生まれる予定はなかったので、仕方ないのですが。
 さて、この話の主役クラウスですが、彼は作った時には「もう1人男の子入れとくか」くらいの気持ちで、名前は最後に適当に決められたキャラクターだったりします。しかも、最初の方は一生懸命兄貴ぶってるのになかなか報われない役なぞ押し付けておりました。
 それなのに(むしろそれゆえ?)、作者の思惑を一番外れて、いつの間にか準主役級の椅子をせしめておりました。全く、怖い子です。
 後から考えてみれば、こんなクラウスの相手として設定したマリアが作者の思惑なぞに乗るはずがなかったですね(苦笑)
 ……は、さておき。振り返ってみれば、「思い込んだら命がけ」的なキャラクターたちの中で、彼だけは良く言えばバランスのとれた、悪く言えば中途半端な性格になったように思います。ただ、自分の弱さを弱さと見る強さはあったのでしょうね。彼が自分の人生を勝ち取ったのは、その強さゆえでしょう。
 とはいっても、最後が今一つ締まらないのもまた彼が彼たる所以ですね。完成品をちゃんと作ってくるというシナリオがあったことはあったのですが、やはりこっちで。
 彼が踏み出した一歩はほんの小さなもので。もしかしたら一歩とさえ呼べないものかもしれないけれど、踏み出す準備はやっと整いつつあるようです。
 それはそうと、ただの外伝にするのも何なので、ちょっとした仕掛けを施しています。当サイトを隅々までご覧下さる有り難い奇特な常連さまにしかわからない程度のものですので、気付かれた方はくすりと笑って下さいませ。どうしても気になって夜も眠れないという方はお知らせ下さいませ。何とかする……かもしれません(苦笑)
 最後に、こんな後書きにまで付き合って下さった方々に、心から御礼申し上げます。どうもありがとうございました。

2003年8月3日
沙倉 藍

    



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